これはもう一人のバケモノの話

数日前。Youtubeを開いたら『(完全版)変な家』とタイトルのついた動画が目に飛び込んできた。
そしてその動画は最後に「10月31日新刊発売」と残して終わった。

というわけで雨の中、買ってきた。新刊『変な地図』である。

何の前情報も入れずに、本屋でペラペラめくることもせずに買ってきた私が最初に目にしたのはこれだった。

変なしおり

これで30分爆笑していた。後で調べたところ初版限定の特典だそうだ。

ちいかわ×よむーくフェアで貰ったこのしおりから用途を察するに…

形状が似ている

本から覗く、黒タイツのバケモノという図を作れということだろう。

この時点で少し読み進めていたのだが、「調べた」先で動画上がってることを知る。

そうだったわー。前もこういう導入の動画あったわー。
もう私の中では「来年のおせち動画楽しみだなー」だったわー。
それにしても栗原さん、このネタを提供した後に『儲かるおせち』の勧誘を受けたんか…

読んでから動画を見るのと、動画を視聴した後から読むのとでは少し面白みが違う。「栗原青年の話を書く雨穴」という背景を知ることは、この物語をしぶしぶながらに執筆している白仮面黒タイツを想像することにつながる。
栗原さんから事件の全容を聴取する中で「えぇ…流石にそれは出来すぎでは…」と漏らせば、「実際そうだったんですから仕方ないじゃないですか」と淡々と返される。そして執筆の段階でも「絶対、盛ってると思うんだよなぁ…」とつぶやきつつ、その場面を描く。
そんな化け物の姿がありありと見えてくるのだ。

「栗原青年の話を書く雨穴」というという構図は、『変な絵』に通ずるものがある。そういえば、『変な絵』の1章を描く動画の中で「妹」の存在と「逆子が難産である」ことに触れられていた。
この話がわずかながら『変な地図』に繋がるのは、この物語を「栗原文宣の伝記的小説」たらしめていると感じた。

老若男女、誰しも皆、秘密基地が好き。男子は大人になって書斎を趣味の部屋にし、女子は大人になってアルコーブベッドに巣を作る。オフィスの机は囲われていることで集中力が増し、そのスペースは自身を癒す飾りつけをされる。
勿論1人でも楽しいけれど、同士がいれば余計に楽しい。
趣味を同じくする仲間となら他愛無い休日の計画すら、壮大な「企み」になる…

そういったニンゲンの営みを栗原青年が知る。
年を追うごとニンゲン味の増した化け物が描いたのは、栗原青年がニンゲンになる話…なのかもしれない。
…そうかなぁ…(動画内の栗原さんの発言を思い返しながら)

変な地図

雨穴

2025/10/31

「特大考察マップ」付き! 主人公はあの栗原さん!! 『変な家』『変な絵』に続く、雨穴「変な」シリーズの集大成! 2015年、大学生の栗原は、意外な事実を知る。 彼の祖母が、正体不明の古地図を握りしめて、不審死を遂げたという。 その古地図には、7体の妖怪が描かれていた。 これはいったい何なのか。なぜ、祖母は死に際にこんなものを持っていたのか。 謎を探るため、栗原は旅に出る。 そこに待ち受けていたのは、海沿いの廃集落、不可解な人身事故、潰れかけの民宿、因縁に満ちたトンネル、そして古地図に秘められた悲しい事実だった――。 祖母はなぜ死んだのか? 妖怪の正体は? ホラー、ミステリー、サスペンス、冒険、青春、恋愛…… 2024年書籍売り上げ1位!雨穴が送る異形の王道小説。 あなたには、この「古地図」の謎が解けますか?

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