『ムーミン谷の彗星』。
今日も今日とてスニフは虚勢を張る。
そういう小学生いたよね…という記憶がよぎる。
「探検に行こう」と友達を誘っておいて、自分は怖いから先を歩かない。その上、じゃあ後ろを確認してほしいと頼んでも嫌だという。
…それは流石に友達なくすぞ?
自分は蔑ろにされていると外へ飛び出す彼を連れ戻そうとするムーミントロールはどれほどデキた男なのか。
そんな虚勢を張る小さな生き物は「ニョロニョロを見たことがない」と言う。
そんなバカな。
虚勢を張るなら見ていないものに「見た」とか「こんなものじゃない、山のようにばかでっかいニョロニョロを見たんだぜ!」とか言ってもいいのに「近くで見たことがない」と言う。
お前らどうやってこの陸地に来たのか思い出せよ。
ムーミントロールもパパから「ものもいわないし、ひとのことも気にしちゃいないんだ。両手をふりながら、ずっと遠くをにらんで、どんどん進んでいくだけなんだよ。」と聞いたと言うけど…
だから、どうやってこの陸地に来たのか最初から思い出してくれよ。
『小さなトロールと大きな洪水』を読んだからこその弊害!!!
幼いころの記憶って忘れるものですよねという寓話的なことですか…?
いや、あんな冒険忘れんじゃないよ!!
彼らは、地球の危機に天文台へ向かう。その途中で出会うのが本物のデキた男、スナフキンだ。彼の物言いは哲学を嗜むジャコウネズミさんよりも哲学的である。ジャコウネズミは単に厭世家なんじゃね…?と今では思う。
いや、かっこいいよねスナフキンは。

「きれいだと思うものは、なんでもぼくのものさ」と言うスナフキンと、「手で持って自分のものだと思う」ことに重きを置くスニフ。
スナフキンが彼ら小さき生き物よりも達観している対比は「大人の余裕」を表している。
彼のモデルはヤンソンさんの元彼だという話は有名だが、こんな大人の余裕を見せられたら惚れちゃうに決まってるじゃないか。
毒舌やドエスキンと言われるような言葉も、大人が子供に対して揶揄っているのだ。
ほんとカッコいいですわ。スナフキンは。

で、彗星ってどうなったんだっけ?
ムーミン谷の彗星
トーベ・ヤンソン
2011/4/15
おそろしい彗星が地球にむかってくるというので、静かなムーミン谷は大さわぎに。ムーミントロールはスニフと天文台へ出かけ、彗星を調べてくることに。スナフキンやスノークのお嬢さんと友だちになる間にも、ぐんぐん彗星は近づいてきて……。
